もうひとつの、蜜白玉のひとりごと

些細な出来事と記憶の欠片

2012-01-01から1年間の記事一覧

マロの日

マロ、死んじゃったみたい。 昼の12時ちょっと過ぎに母から届いた携帯電話のメール。すぐに実家に電話して、今からそっちに行くから!と伝えて飛び出す。 ここ2年くらい、少しずつ弱ってきて、体も痩せてますます寝てばかりで、見るからにおじいさん犬に…

愛、もしくは執着

あなたはKindle?iPad?それとも、なんとかリーダー?・・・スマホでもできるの? カッコよく問いかけてみたもののあまりわかっていない。なんだかいろいろあるけれど、携帯電話すらいまだにパカパカするガラパゴス携帯を愛用しているのだから、ま…

かぎ針編みの行方

朝から強烈なめまい。ときどきベッドから起き上がるのを失敗するとこうなる。起立性ナントカ、というのだけれど忘れた。体温調節もなんかおかしい。暖房すれば暑いし、そうかと思って暖房を控え目にして服着たら着たで肩がこるし、いずれにしても指先なんて…

落ち葉の競走

朝、吹きつける強い北風に背を丸めて歩く頭上から、木の葉が勢いよく舞い落ちる。次から次へと降ってくる。落ち葉は地面に到着するや否や、今度はいちもくさんに道路を走る。たくさんの黄色や茶色が、車と競い合うように同じ方向へと駆けていく。勢い余って…

オーブン活躍

寒くなってくるとオーブンを使う機会が増える。台所で料理をすると家のなかの空気が暖まるせいか、ほかの季節よりも頻繁にグラタンやケーキやマフィンを焼く。オーブンの扉ぎりぎりに顔を近づけて(あぶない!よい子はまねをしてはいけません)、溶けていく…

冬の入口と太陽礼拝

アホのような残暑も10月に入ったらやっと引き際がわかったのか、ときどき汗ばむ日をはさみながらも月末にはどうにか冬の入口に到着。朝に顔を洗う水のつめたさ、夜に鼻先まで引き上げる毛布の温かさで、これまでの冬を少しずつ思い出す。ベランダから見え…

新しいおもちゃ

この1ヵ月半くらいをかけて、あるひとつの計画が進行中だ。いよいよ今週末のお披露目に向けて、ほぼ準備完了。あとは、はじまってからの微調整だと思っている。私の書斎兼家事室兼物置となっている和室の片隅に、その計画が1/3だけ姿を現している。これか…

休日の夕方

夕方、美容院から戻ると、もう髪は伸ばさないんだね、その一言がひどくさびしそうで、そんなつもりは全然ないのに、この調子でいくと未来永劫、私は髪を伸ばすことはないのかもしれないとハッとして、それからなんだかこっちまでさびしくなった。先に言って…

贅沢な時間

それは美しい織物が織りあがっていくのを眺めているような気分だった。いくつかの偶然と必然が重なり、できあがった空間。 Libreria FERRO ~読書会~Libro1 『トリエステの坂道』 須賀敦子著 photo by M 開催日が近づくにつれて、楽しみよりも、一体どうな…

その正体は

オキちゃんはシャチでもなければイルカでもなく、なんとクジラだった。オキちゃんショー(正しくは「オキちゃん劇場のイルカショー)に出ていたのはオキゴンドウとミナミバンドウイルカで、大きい方のオキゴンドウは、クジラ目ハクジラ亜目マイルカ科オキゴ…

愛すべき海と生き物たち

子どもの頃はミノカサゴとモンガラカワハギが好きだった。姿かたちがひらひらしたものや、模様の派手なものに目がいった。沖縄に住んでいた頃は休みといえば水族館か植物園だったような気がする。とにかくよく水族館に行った。今思えば贅沢なことだけれど、…

真夏のコインランドリー

我が家の洗濯機はたしか7キロだか8キロ洗えるはずなのに、薄手のラグ1枚で、エラー連発、仕舞いには、無理ですもう回れません、と脱水の途中で自分の仕事を放棄する。そんな状態で放棄されても、ぐっしょり濡れたままのラグは重くて、ベランダに干しても…

田んぼの青、山の青

伊豆箱根鉄道駿豆線(すんずせん・別名いずっぱこ)は三島から修善寺までの単線、銀に青の3両編成だ。お見舞いの帰り、伊豆長岡駅で降ろしてもらい、そこからは電車に乗って三島方面へ帰る予定だった。午後3時過ぎ、まだ時間もあるしせっかくここまで来て…

小さな女の子

ひさしぶりに会う姪っ子はまた背が伸びて、そして真っ黒に日焼けしていた。言葉遣いも大人びて、ときどき見せる拗ねたような表情も、もうはじめて会ったときの、2歳の小さな女の子からは想像もできない。本当にあっという間に大きくなってしまうんだ。 大き…

夏休み初日

夏休み突入! とりあえず何かしなきゃ、というので、家じゅうのカーテンを洗う。いちばん大きいリビングのレースのカーテンなんて、ぎゅっとまとめるとうっすらとグレーになるくらいで、洗いがいがあるったらない。 フックをはずして洗ってまたつけてカーテ…

講演会のおしらせ

ついこの前、たまたま読んだ本の著者が講演をするという。しかも地元の図書館で。なんて奇遇な。 というわけで以下、お知らせ。北欧の図書館のお話がいろいろ聞けたらいいな。 デンマークのにぎやかな公共図書館?平等・共有・セルフヘルプを実現する場所作者…

人、ときどき虫

もうそろそろかさぶたになっているかと思って、不用意に引っ掻いたら流血。いったん流れ出てしまったものは止めようもなく、当の本人が収拾つかないのだから、周りにだってどうしようもなく、どんどんイラ虫と化していく自分の扱いに困り果て、結局布団に入…

どっぷり生まれてきた<2>

宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展 記念対談出演:江國香織(作家)×金原瑞人(翻訳家・法政大学教授) 2012年7月22日(日) 14時~15時30分於 世田谷文学館 1階 文学サロン(定員150名) 江國さん、金原さん、拍手に迎えられてご登場。…

どっぷり生まれてきた<1>

行ってきました、江國さんと金原さんの対談。以下、今日のお話に登場した作品。岩波少年文庫以外もあります。順不同。 ■クマのプーさん (岩波少年文庫)A.A.ミルン (著), 石井 桃子 (翻訳) ■床下の小人たち (岩波少年文庫) メアリー ノートン (著) , 林 容…

おしらせ!

すてきなお知らせ。まだ間に合うかしら? -----↓↓世田谷文学館HPより↓↓----------------------------- 宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展 記念対談[出演] 江國香織(作家)×金原瑞人(翻訳家・法政大学教授) [日時] 7月22日(日) 14:00~15:30 [申込方法…

夏の畳

イベントごとを書くのはどうも苦手らしい。もう先月の話だけれど、6月はいろいろあった。妹の新居に遊びに行ったり、東京ドームにロッテの試合を見に行ったり、突然転がりこんできたチケットで友達とバレエを見に行ったり、おめかしして結婚披露パーティー…