もうひとつの、蜜白玉のひとりごと

些細な出来事と記憶の欠片

言葉は要らなくなったのか

このひとりごとはおろか、ついには3年連用日記もサボるようになってしまった。今書いているのはバレエノート代わりのブログのみ。 ameblo.jp日々、何も思わないわけではない。仕事とバレエ以外の出来事もあるにはある。姪の成長も著しい。でも以前のように、…

ご無沙汰しております!

怒涛のメダルラッシュのリオ・オリンピック。ブラジルとの時差はちょうど12時間、朝起きるとチャリンチャリンとメダルが増えていて、驚いてばちっと目が覚める毎日。 競泳は本当に強くなった。むかーしむかし、この競技の端っこにいさせてもらった私からすれ…

ピコーのミルクティーがいい

江國香織『流しのしたの骨』で、主人公のこと子が深町直人と公園かどこか、外デートで飲み物を買ってきてもらうシーン。 わたし、ピコーのミルクティーがいい。(正確じゃないけどこんな感じ。) 今この小説を読んで、ピコーのミルクティーがわかる人はどれ…

どこでどうなったのかオレンジ

くしゃみが出てしょうがない。外を歩いていても、窓を開けて部屋に風を通していても、くしゃみと鼻水が止まらない。この感じは絶対にアレルギー。こんなに気持ちいい季節なのに。もうマスクをするには暑苦しいし。いったい何の花粉だろう?スギは当然、ヒノ…

好きなだけ家にいるとこうなる

基本的に世の中が休日モードの時には遠出しない。混むし。高いし。それらを押して行くほど遠出したいわけでもない。むしろ苦手?どちらかと言えば家が好き。そして東京が好き。 普段は仕事で家を空けている時間が長いので、昼間から家にいられること自体がす…

きのう九州に降った雨が

4月になったしなあ、そろそろ何か書こうかなあ、なんて思っていたら大きな地震が来てしまった。東日本大震災のときのこわさや心細さがぞわっとよみがえる。 4月14日木曜日午後9時26分頃 熊本県で震度7 (M6.5)前震4月16日土曜日午前1時25…

3秒後ぐらいでしょうねえ

おひさしぶりです。みなさんお元気でしたか?と、今日は語りかけてみます。 ちょっとずつ春ですね。朝晩はまだまだ寒いですし、昼間も日かげはキュッと冷えますけど、日差しの角度も色も冬のそれとはすっかり変わりました。仕事帰りに、ほんのり西の空に明る…

チャージしますか

あけましておめでとうございます。今年もほそぼそ続けていきますのでどうぞよろしくお願いします。 さて、今年のお正月はカレンダー的にオフピークする暇がないから、特に遠出することもなく家でのんびり。元日は母と妹家族とおせちを囲み、楽しくて調子に乗…

少しくらいの後ろめたさも

クリスマスからお正月への変わり身の早さには毎年驚かされる。お店の陳列にも街並みにも何の後ろめたさもなくて(本当は少しくらいあってもいい)、むしろすがすがしいほどだ。どちらにも本気で付き合うとお財布も胃袋もたいへんなことになるので、最近はク…

冬の訪れ

紙で手をさっくり切った。冬が来たと思った。 落ち葉の掃除もそろそろピーク越えか。落ち葉でいちばん好きなのは桜。 にじみ出るような赤がたまらない。今年もそのことを確信し、一枚一枚拾って歩きたいところをぐっと我慢して目だけきょろきょろして先を急…

気がつけば秋

キンモクセイがほんのり香り、ヒガンバナがひょっこり顔を出していた。植物はすっかり秋をきめこんでいる。 おそろしいほどの大雨と洪水が関東から東北へと抜けて行った。堤防が決壊して濁流が家を押し流す様子は、あのときの津波の映像を思い出させる。まば…

夏空が無理なら

これを書くのはひさしぶり。3年連用日記帳もかれこれ2週間くらいサボっている。こんなにためてしまっては、思い出しながら書くのにもひと苦労だ。昨年も8月下旬から9月に入る頃の日記帳は真っ白だ。なにか毎日気忙しくて振り返っている暇がないのか、そ…

夏景色

去年の夏も同じような写真を撮っているのだった。広がる田んぼ、風に揺れる稲穂、遠くの山、足元の草の陰にはアマガエル。何も変わっていない。誰かにとってはもううんざりするほど見飽きた景色でも、私にとっては一年に一度しか見られない景色だ。きれー。…

梅雨雑記

はー!梅雨だね梅雨。押し寄せる湿気、広がる髪の毛、重たくむくむ脚。ヒレをつけたら泳げるんじゃないかってくらい、というのはリトル・フォレストにあったけど、今もまさにそれに近い感じ。 先々週あたりから髪はショートカットになっている。うしろ頭がも…

くまちゃん

今回の手術でお見舞いをいただいた方々へお返しをする。お見舞いのお返しは快気祝というやつだけれど、はっきり言ってまだまだ全然治ったって感じではないので、「快」だの「祝」だの印刷されたのしはつけなかった。その代わりに、お返しの品と一緒に手紙を…

お粥は甘酒の素

8泊9日の入院を経て帰宅した。家に帰ったら緊張が解けたのかものすごく眠くなり、その日は昼寝3時間に加えて、夜も21時前には布団に入った。どうしたって自分のベッドがいちばんだ。次の日も、その次の日も、たくさん眠った。やっと昨日あたりから、昼…

ミゾレとサクラ

季節はずれの雪。とんでもなく寒い。東京の寒さは「札幌より寒いかどうか」が基準なのか、どの気象情報も札幌より寒い3℃を強調しているけれど、もっと体感温度を信用してもいい気がする。寒いよ! 迷うことなくモコモコのダウンジャケットを着て歩くと、フ…

暮らしたこともないのに

今頃2月のはなし。 公開初日にひとりで映画『リトル・フォレスト 冬・春編』を観に行ったのはポスターの橋本愛が誰かに似ているという思いこみからだったのだけれど、観たら観たで、東北の山あいの集落にどっぷりとハマってしまった。深い緑の針葉樹林と真…

早春雑感

2月4日に乱暴に宣言された春については信じる気も起きないほど、空は延々と暗く、乾いた風は痛いほど冷たい。東京で氷点下の朝なんてめったにない。連日強く吹きつける北風もいったいどうしたというのだ。これまで冬の最も寒い時期は大晦日の周辺だと思っ…

風吹くままに

切った切った。あー、せいせいする。 神妙なんだか浮き足立っているのかよくわからないセンター試験の日、カラカラに乾いた暴風が吹き荒れる中を、前のめりになって髪を切りに行く。15センチくらい切った。この数ヶ月、次々と身に降りかかる災難とそれに伴…

さようなら、『蜜白玉の記憶』

ついさっき、思い立ってホームページ『蜜白玉の記憶』を閉じました。とてもとても長い間、ありがとうございました。ここを通じてたくさんの人や作品との出会いがありました。そのことが私の宝物です。 ========================== 蜜白玉の記憶 Since Aug. 2…

踏んだり蹴ったり

年末から踏んだり蹴ったり。予想していなかった体の不調続きを笑い話にして流そうにも、こうも次から次へとやってくると、へこんでしまう。逃げ切れなかった。重苦しい気持ちで、窓から差し込む冬の白い日を浴びる。 自分のことなんだから仕方ない。痛みも不…

雪舞う元日

あけましておめでとうございます。今年も蜜白玉の記憶をのんびりよろしくお願いします。 元日の東京は朝こそ晴れていたものの、昼前にはどんより曇り空の下、ふわふわと雪が舞った。空気がキンキンに冷えた寒い寒いお正月だ。年明け早々、近所のコンビニへ、…

冬の日に映える

秋の終りの、ある晴れた日のこと。誰の予想よりも早く、小さな女の子がやってきた。そっと腕に抱くと、温かさと確かな重みがあった。自然と涙と鼻水があふれ、あふれたところで私の両手は塞がっていて、不慣れ過ぎて片手に抱き直すこともできず、見兼ねた助…

扉の向こう側

アコースティックギターを始めることにした。音を奏でる生活が恋しくなったのだ。子どもの頃、ピアノとフルートを少し習っていたが、どちらも取り立ててうまくなることもなく、引っ越しを機にやめてしまった。高校では音楽を選択しなかったし、大学でも特に…

当選金のつかいみち

もし宝くじが当たったら地元の商店街で本屋さんをやりたい。 お酒を飲みながらヘラヘラと話をして楽しんでいたとき、不意に口をついて出た言葉だけれど、「本屋さんをやりたい」、もう少し薄めれば「本屋さんがあったらいいのにな」というのは本当のことだ。…

部活がんばる

ああ、こうして今年も残すところあと2ヶ月。カレンダーの残りが少なくて頼りない感じ。11月は講演会聴講の予定が目白押しだ。仕事のものあればプライベートのものもある。 出かけていって人の話を聞くのは好きだ。ものによっては予習すればさらに楽しく聞…

できることなら雨の日にひっそりと

というわけで、喜々として神奈川近代文学館で開催中の「須賀敦子の世界展」へ行き、江國さんと湯川さんのお話を満喫した。 日曜日、しかも「文字・活字文化の日」を記念して観覧無料ということで、午前中から人が多い。午後には対談もあって、天井の低い細く…

江國香織さんと湯川豊さんの対談記録~須賀敦子の世界展

須賀敦子の世界展 記念対談 「須賀敦子の魅力」 出演:江國香織さん(作家)、湯川豊さん(文芸評論家、「須賀敦子の世界展」編集委員)日時:2014年10月26日(日)午後2時開演会場:神奈川近代文学館2階 展示館ホール <注>以下は、蜜白玉の聴講…

山の家、ヤモリ

売るにしたっていつ売れるのか、いや、そもそも買い手が現れるのかどうかさえ、素人にはさっぱりわからない『実家を売却する話』が夏の終わりに急に加速し、しばらくはそれにかかりきりとなった。実家は私の結婚後に建てた家だから私は一度も住んでいない。…