もうひとつの、蜜白玉のひとりごと

些細な出来事と記憶の欠片

消えた八月

あまりの暑さに記憶がとんだ、というのは嘘だけれど、まあそれにしても、おそろしくくたびれる夏で、何をしたのやらさっぱり。

休みの日は一日中エアコンをつけて、日がまわってきたらカーテンも閉めて、部屋にこもってばかりいた。活動しようにも全く体力が追いつかない。罪滅ぼし的な気持ちで家中の片付けをしては、粗大ごみを区の回収に出した。日差しの強さにやられてばかりではしゃくだから、じゃんじゃん洗濯機をまわしてはベランダに干した。

だからたぶん、この夏は何もしなかったしどこにも行ってない。唯一、夫の実家で1年ぶりにふさふさの緑の田んぼとアマガエルを見て、ため息が出たのを覚えている。その色は目に涼しかった。

 

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 写真は品川駅で見たドクターイエロー。そういえば、こんなこともあったな。