もうひとつの、蜜白玉のひとりごと

些細な出来事と記憶の欠片

言葉は要らなくなったのか

このひとりごとはおろか、ついには3年連用日記もサボるようになってしまった。今書いているのはバレエノート代わりのブログのみ。

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日々、何も思わないわけではない。仕事とバレエ以外の出来事もあるにはある。姪の成長も著しい。でも以前のように、それらをいちいち言葉を選んで書き付けておく必要性を感じなくなった。その場その場で味わって、噛みしめて、飲み込んだらそれで終わり。覚えておきたいことは覚えているだろうし、忘れちゃってもいいことは忘れちゃうのだ。

なんでもかんでも言葉にしたい衝動に駆られなくなったのは、私にとってはある意味健康なことなのかもしれない。だいたい何か書きたいときは困っているか、行き詰っているか何かで、書いている内容がたとえ核心に触れていなかったとしても、別のことについて書きながら問題の答えを探していたり、一歩踏み出すきっかけを待っていたりした。

今はそれが要らない。


私のバレエはたぶんカラオケに似ている。バレエの爽快感はカラオケのそれに近い。カラオケにはもう10年以上行っていないけれど、お風呂ではよく歌う。

歌にはたいてい歌詞があって意味を持つけれど、踊りにはそれすらない。直接的な言葉に引きずられない。踊りはもっと茫洋として私の前でにこにこと両手を広げている。

では、言葉が要らなくなったのかと言えば、そうではなくて、むしろもっと必要になった。

踊りの技術を正確に伝える言葉。踊りの心を豊かに表す言葉。どれもとても難しく、訓練がいる。

大人の趣味のバレエに言葉はとても重要だ。見て学ぶ以上に、頭の中で言葉を使ってたくさん考えながら、最終的に出てくるのは動きとエネルギー。そうしていつか、指先や足先から言葉が溢れ出すといい。

読者や聴衆や観客は、いてもいなくてもどっちでもいい。お金取ってないから自由なのだ(もちろん常識の範囲内で)。私というフィルターを通して、何かが表出される楽しさったらない。今は腕を動かすだけで楽しい。

本も実用書以外読んでいない。堂々と書いたところで褒められることじゃない。そのうち何かが枯渇したらまた読むんじゃないか、と様子を見ている。

 

 

 

ご無沙汰しております!

怒涛のメダルラッシュのリオ・オリンピック。ブラジルとの時差はちょうど12時間、朝起きるとチャリンチャリンとメダルが増えていて、驚いてばちっと目が覚める毎日。

競泳は本当に強くなった。むかーしむかし、この競技の端っこにいさせてもらった私からすれば、例えば、フリー(自由形、つまりクロールね)で、アメリカやオーストラリアの選手と互角に戦って、ましてやレースで競り勝ったりできるようになるなど、想像もできなかった。本当に、強くなったんだねえ。

同世代は引退して、第一線は解説などをしている。ただただ憧れて、とてもじゃないけど手が届かなかった人たちの今の活躍を見る。みんな、いい顔してるよね。

そんなこんなで、何重にでも楽しめるオリンピックだ。始まる直前までは、なんだか盛り上がりに欠けるなと感じていたリオ・オリンピックだけれど、いざ始まれば、独特のお祭り感。たくさんの人が集まって、力と技の勝負、どうしたって興奮してくる。東京も楽しみだ。もう4年後に迫っている。早い!早いよ!すぐだよ!

バレエのブログは結構な頻度で更新していたけれど、気がつけばこっちは数か月ほったらかし状態に。バレエにどっぷり浸かった生活をしていることが更新頻度からもわかる。レッスンに差し支えるのでお酒はあまり飲まなくなったし、飲まないでいるとどんどん弱くなっていく。ビール350mlひと缶飲んだだけで、眠くなって床に転がって寝てしまうのだから全く使いものにならない。レッスンのない夜はバレエの記事や動画を見るのに忙しくて、読書はほとんどできていない。週末の図書館通いも途絶えたままだ。

体がすごく変わった。体重と体脂肪が減り、腹筋が割れ、顎が細くなった。妹には「お姉ちゃん、何になるつもり?」と言われる。お腹が減るのでご飯がおいしい。体の変化につられて気分も変わった。基本的に機嫌がよく、あまり、ぷりぷり怒らなくなった。それもこれも運動と音楽の効用。別にバレエでなくてもいいのかもしれないけれど、今の私にはバレエがあっているということだろう。

オタク過ぎてよくわからないかもしれないけれど、私のバレエでの動向がわかるブログはこちら。一応お知らせします。↓

 

aplomb.exblog.jp

 

 

 

 

 

ピコーのミルクティーがいい

江國香織『流しのしたの骨』で、主人公のこと子が深町直人と公園かどこか、外デートで飲み物を買ってきてもらうシーン。

わたし、ピコーのミルクティーがいい。(正確じゃないけどこんな感じ。)

今この小説を読んで、ピコーのミルクティーがわかる人はどれくらいいるのだろう。好きだったんだよね、ピコーのミルクティー。午後の紅茶より断然ピコー。CMもかわいかったし、何よりおいしかった。 

流しのしたの骨 (新潮文庫)

流しのしたの骨 (新潮文庫)

 

 急に思い出した。ほんと、どうでもいいんだけど。でもたぶん、このくだりは数年に一度は思い出している。

 

 

どこでどうなったのかオレンジ

くしゃみが出てしょうがない。外を歩いていても、窓を開けて部屋に風を通していても、くしゃみと鼻水が止まらない。この感じは絶対にアレルギー。こんなに気持ちいい季節なのに。もうマスクをするには暑苦しいし。いったい何の花粉だろう?スギは当然、ヒノキもとうに終息したのに。

大騒ぎの桜のあとも、次から次へと花が咲いて街は忙しい。街路樹のケヤキは我先にと葉を広げ、信号待ちの日影が増す。歩道にあふれんばかりのツツジは満開を過ぎて茶色くなってきた。ハゴロモジャスミンはどこかで濃いせっけんの香り。

今年もベランダのミニバラが咲いた。10年ほど前、スーパーで値下げ札がついていた苗を赤いのひとつ、ピンクのふたつ買って、1個しかなかった植木鉢にまとめて植えた。どこでどうなったのか、数年後にミニバラはオレンジ色になった。それからずっとオレンジ色だ。花が終わってしばらくしてから切り戻しておけば、律儀に春と秋の2回咲く。

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家の片付けをして不要なものを捨てている。何を不要とするかという基準が、以前より厳しくなったような気がする。夫にも、何かふっきれたんじゃない?と言われるほど、思い出の品とかも躊躇なく手放している。

・小さい頃に大叔母からもらったオルゴール(ふたの蝶番が壊れている)とその中身(小物入れになっていて幼稚園のバッヂとか抜けた乳歯とかを入れていた)

・歯磨き用のキティちゃんの砂時計(カビとホコリまみれ)

・幼稚園の先生がお別れプレゼントに作ってくれた粘土細工(粘土が乾燥し過ぎてボロボロ)

・小学生の時に使っていたバレエの練習用の白いチュチュ(さすがにサイズが合わない)

これらのものは幾度となく繰り返された引っ越しにも捨てられずについてきたのだ。もう使わないけど取っておく。大事な思い出だから。でも、大事なはずなのに、何かの拍子にそれが目に入るたびに、悲しい気持ちしか起こらなかった。使ったり眺めたりする本来の役目のあと、大事に取っておかれる役目さえもすでに終えたのかもしれない。そう気づいたら、自分で捨てるべきだと思った。他の誰でもない自分で判断して自分の責任で捨てる。父の遺品を整理したり、実家を売りに出すときの大量の荷物の整理で思い知ったことだった。

今のところすぐ死ぬと思って生きているわけではないけれど、不慮の事故とか、もっと言えば天変地異とか、そういう予測のつかないことはあるかもしれない。それは誰にとっても同じこと。今をまず生きる。そして自分を自分たらしめる一握りの思い出と淡い未来への期待があれば。

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好きなだけ家にいるとこうなる

基本的に世の中が休日モードの時には遠出しない。混むし。高いし。それらを押して行くほど遠出したいわけでもない。むしろ苦手?どちらかと言えば家が好き。そして東京が好き。 

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普段は仕事で家を空けている時間が長いので、昼間から家にいられること自体がすでに非日常だ。好きなだけ家にいていいんだよ!ここ数年はまとまった休みにひたすら家の片づけをするのが定番になってきている。ちょうど衣替えの時期も重なって、やるなら一気にという感じ。 

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 4/29 廊下の収納とリビングのチェストの中を整理

夫が率先して動いてくれて驚く。廊下の収納は中身がいろいろで、私では要るのか要らないのか、はたまた何のための道具なのかわからないものがたくさんあったのでとても助かった。 

4/30 和室の模様替え

リビングに隣接した和室は私の部屋。パソコンを置いた机と、ミシンなどをする作業台としてのテーブルを置いていたのだけど、四畳半に机2個はどうしてもせまいので、テーブルを解体してクローゼットにしまった。広くなった。これでストレッチもできるし昼寝もできる。 

4/30 申し込んでいた粗大ごみを区の回収に出す(有料)

さようなら掃除機。今までありがとう。よく働くとても優秀な掃除機なので、後継機を買った。 

5/1 浴室、洗面所、台所の排水溝掃除

1泊だけど、留守にする前に排水溝の掃除をしておくと、ニオイがこもらない(気がする)。 

5/1 ベランダ掃除

そしてなぜか出かける前にベランダ掃除をいう大物に取り掛る。大きな窓ガラスと網戸はホースの水でじゃーじゃー洗い流して、乾ききる前にTEIJINあっちこっちふきんで拭くと跡がつかない。床はデッキブラシでごしごしこすって、真っ黒い砂と見えないけどたくさんあるに違いない花粉を洗い流す。これでやっとベランダに洗濯物が干せる。 

5/3 本棚の本を仕分け

今の私にふさわしい本棚に更新。夫の分も合わせて208冊を売りに出すことに。 

5/4 レコード155枚と、本208冊を買い取りに来てもらう

実家を明け渡すときに持ってきて、持ってきただけで満足していたレコードは少しだけ残して、あとは手放すことにした。 

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今日はカメラを持って代官山に散歩に出かけた。日差しがジリジリと暑い。おしゃれで血の通っていない感じの街だ。蔦屋書店をひやかして、ぶらぶら歩いて、水を飲んで帰ってきた。帰宅してコーヒーを入れて、ドーナツをかじりながら今これを書いている。 

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そんな休日。 

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